「いろは歌」に込められている意味

query_builder 2025/09/23
「いろは歌」に込められている意味

いろは歌に込められている意味


まずは、「47文字」を一度ずつ使った見事な歌
「いろは歌」を、歴史的仮名遣いで確認しよう。


いろはにほへと  ちりぬるを
わかよたれそ   つねならむ
うゐのおくやま  けふこえて
あさきゆめみし  ゑひもせす


これに意味を与えるために、漢字仮名交じり文に直してみると、


色は匂へど 散りぬるを
我が世たれぞ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず


この歌について、想像力をたくましくして、ある物語解釈を試みようと思う。


まずは前半。


桜の花が咲き誇る、春爛漫の季節をイメージしてみよう。


「色は匂へど 散りぬるを」→ 桜の花は今を盛りと咲き誇れども、その盛りはいつか過ぎ、いずれその花は散ってしまう運命にある。

「我が世たれぞ 常ならむ」→我々が住むこの世界に、いったい誰が、その桜の花と同じような運命を、すなわち常に同じ状態でい続けることはできないという運命を逃れることができようか(いや、誰も逃れることはできまい)


続いて後半。


一人の人物が決意をする、その心の様子をイメージしてみよう。


何を決意するのか。それは目の前にある「有為の奥山」という山を越える!という決意である。

では、それをいつ決行するのか。それは「今日」である。

だから「有為の奥山 今日越えて」と、その人物は決意する。

たとえ「浅き夢」であっても夢には流されない。夢など見ない。

【注意】だから「浅き夢見じ」が正解!!

また、何らかの憧れを抱いて、淡い期待を抱いてうっとりと「酔う」ということもしない。

私は、目の前に広がる現実から目を逸らすことなく、一歩一歩その歩みを着実に進めていこうと決意する

・・・という内容の歌だという解釈です。


「いろは歌」理解のために、一つ、参考にしてみてください。


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